この病気の本当の意味
この病気・脊髄小脳変性症・SCA3だと分かったとき、お医者さんからこう言われた。
「これから、自分のできることが1つ1つ減っていくと思うけど、前向きにがんばりましょう」
最初は、ピンとこなかった。
私の親が同じ病気だから、将来どうなるのかが分かっているつもりだったから、私にとっては、この病気であることは、大きな意味がなかった。人生に制限時間が付いたくらいにしか思っていなかった。
ちなみに、母(SCA3)は寝たきりだが、まだ、健在だ。
しかし、そうなるまでに、30年近く掛かったわけだから、自分もそれに近い年数(正確には遺伝の場合、すこし早まるらしい)を要するのだろう、くらいだった。
しかし、最近、足が悪くなりはじめて、杖を使い出してから、徐々に自分のできないことが増えて来たのがわかった。
「ボタンが掛けられない」「ビンのふたが開けられない」「ズボン、靴下が立ったままはけない」「靴も座ってはかないといけない」・・・最初は、これらのことを指しているのかと思っていた。慣れてしまえば、大したことはない些細な日常の動作。ある程度、訓練したり、道具を使えば、カバーできる。
しかし、違うことに気づいた。
一番困るのは、体力を奪われることだ。
今まで、イベントに参加するときに1日で2個はしごしたり、無茶だができた。体力があったからだ。でも、今は、できない。それが、私にとっては何よりも辛い。
そのうち、外出もつらくなる恐れがある。
遊園地や映画に行く事が疲れることになってしまうのだけは、避けたい。体力をつけなければ・・・そう思った。リハビリもがんばるよ。
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