『Movable Typeによる実用サイト構築術』
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- 2011年7月26日 09:24
- MovableType | 書籍
MTユーザーのための本気のハウツー本
「Movable Typeだけでこんなサイトも作れます!」って帯は、挑発ではない。
この書籍で扱っているサンプルは、「お問い合わせフォーム」「イベント受付システム」「グルメ情報サイト」「不動産検索サイト」だ。
最初の2つは、最初は限界に挑戦しているのかと思ったが、そんなことは無かった。
なぜなら、この書籍で提案しているのは「MTをウェブシステムとして利用する」ことだからだ。
この書籍で最も重要なのは、一番最初に出てくる「お問い合わせフォーム」だ。これがすべての基礎になっている。
書籍を読む前は「無茶な」という感想だったが、読み終わると「見事」に変わっていた。
お問い合わせフォームをMTの基本機能だけで作成しているからだ。しかも、無理がなく、道理にかなっている。
もちろん、一切プラグインを使用していない。
ポイントは、コメントのシステムとメールのテンプレートを利用していることだ。
そして、職人技とも言えるのは、テンプレートの切り分け方で、これは絶妙で勉強になる。
このパートを読むだけで、他人が(あえていうなら、エキスパートが)どのようにテンプレートを切り分けて利用することで、WEBサイトの1ページを作るのかがわかるのだ。
そして、jQueryを利用した入力チェックやGoogleMapの埋め込み方法など、MT以外のWEBの基礎情報も丁寧に解説している。
2つ目の「イベント受付システム」は、「お問い合わせフォーム」の拡張だという紹介だが、それでも良くできている。
3つ目の「グルメ情報サイト」ではMTCSを使用するなど、MTCSの開発の様子も窺える。
MTCSの情報は書籍でもそう多くはないので、助かるだろう。
4つ目の「不動産検索サイト」では、カスタムフィールドを使用したり、検索画面を制作するところは想像ができるが、この本のすごいところは、管理画面のカスタマイズにも触れているところだろう。
こんな人にオススメ
すでにMTを使用してサイトを作成したユーザーの人は、この本を読むと、知らなかった可能性(=ウェブシステムとしてのMT)に気づき、使用してみたくなるのではないだろうか。
私が気に入ったポイントは「やたらとプラグインで解決することがない」「MTOSとMTでの機能比較をした上で使用するCMSを決定している」「テンプレートの切り分けが神技」というところだ。
そういう意味では、初心者ではない、ある程度MTを使いこなしている人にお勧めしたい1冊だ。
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